マイクロスコープを使用した精密治療
佐賀大和の歯医者小川歯科医院では、マイクロスコープを活用し、肉眼では見えない箇所もしっかりと確認しながら精度の高い治療を行っています。
精密治療とは
精密治療は、歯を削る、詰めものや被せものを製作する、詰めものや被せものを装着する、歯の周囲にある組織の炎症を抑えるなど、全ての歯科治療において非常に細かい点にまで注意を払って行う治療です。
治療を繰り返すほど歯の寿命は短くなります。反対に、一度の治療で精度の高い治療ができれば、再発のリスクは抑えられ、歯の寿命を延ばすことができます。
当院では、できるだけ長くご自身の歯で食事や会話を楽しんでいただくために、細部までしっかりと確認しながら、むし歯を残さず除去し、削る箇所を最小限に留める精密治療に取り組んでいます。
国内でも限られた医院でのみ受けられる治療
歯の治療にはさまざまな治療法があり、医療技術も進歩を続けています。しかし、精密治療は、全ての歯科医院で受けられる治療ではありません。精密治療には先進機器と歯科医師の高い技術が必要になるからです。当院では、自分が受けたい治療を患者さまにも提供したいという考えから、先進機器を導入し、じっくりと時間をかけた精密治療を行っています。
歯科用マイクロスコープの特長
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1.高倍率で拡大できる
マイクロスコープは患部を肉眼の30倍程度まで拡大できます。肉眼では確認できない細部までしっかりと確認をしながら、確実な治療を行えます。
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2.視野が明るい
口内は暗く、特に歯の内部にある根管は暗くて見えにくくなります。マイクロスコープには強力なライトが装備されているため、患部を明るく照らし、良好な視野を確保して治療を進められます。
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3.治療記録が残せる
マイクロスコープにはカメラが搭載されており、静止画と動画の撮影ができます。治療中のマイクロスコープの映像をモニターに映し出したり、録画して記録を残したりすることも可能です。
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4.治療記録を患者さまと共有できる
撮影した画像や映像を患者さまと共有できるため、治療の様子を見ていただけます。また、治療後に治療をした箇所や治療の内容の説明をする際に映像を活用することもできます。
歯科用マイクロスコープを
活用した精密治療のメリット
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歯へのダメージを最小限に抑えられる
患部を拡大して確認できるため、むし歯菌に感染した箇所を取り残すことなく除去でき、さらに削る量を最小限に抑えられます。
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被せもの・詰めものの装着時の精度を高められる
被せものや詰めものを装着する際に、歯と修復物の間に段差ができるとすき間に汚れや細菌が溜まり、むし歯や歯周病の原因になります。マイクロスコープを使用した精密治療では、細部を確認できるため、天然の歯と修復物の間の段差をなくせます。
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正確な治療ができる
お口の中は暗いため、従来の歯科治療では、医師の感覚に頼る部分が多くありました。精密治療では、細部も拡大して確認できるため、より精度の高い正確な治療ができます。
マイクロスコープが
精密治療を可能にする6つの理由
- 肉眼では見えない小さなむし歯を発見できる
- 歯の形を的確に把握できる
- 型採りをする際に細部まで材料を流しこめるため、精巧な詰めものや被せものがつくれる
- 詰めものや被せものを装着する際の適合精度が向上する
- むし歯の取り残しのない治療が可能になる
- 詰め物や被せ物と歯の境目から再感染させない精密な修復治療が可能になる
PICK UP!
「マイクロスコープの使用=精密治療」ではない!?
マイクロスコープを使用した治療がすべて精密治療になるわけではありません。マイクロスコープなどの医療機器は、精密な治療を行ううえで欠かせない機器ではありますが、精密治療の実現には先進治療を行う歯科医師の知識や技術、経験も不可欠です。また、院内や医療機器の衛生管理、適切な材料の使用など、総合的な配慮がそろって初めて精密治療の実現ができます。
当院では、治療器具の滅菌や院内の感染症対策も徹底し、患者さまに安心して治療を受けていただける環境で、経験豊富な歯科医師が精密治療を行っています。
歯科用マイクロスコープを用いた治療
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根管治療
歯の根っこ部分にある根管は、非常に複雑な形をしており、肉眼では内部を正確に把握できません。従来の根管治療は手探りで治療を進めていましたが、マイクロスコープの使用により、細部を確認しながら精密な治療が可能になりました。
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修復治療
修復治療では、マイクロスコープの使用により詰めものや被せものを段差なく、装着できます。また、繊細な技術が求められるコンポジットレジンを用いた治療にもマイクロスコープが活用できます。
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歯周病治療
歯に付着した歯石やプラークを拡大して確認できるため、患者さまの身体への負担を抑えた治療ができます。
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全顎調査
肉眼では確認できない小さなむし歯や歯のダメージ、修復物と歯のすき間などを発見できます。
マイクロスコープを用いた精密な根管治療
当院を訪れる患者さんの中には、他の歯科医から歯を抜くべきだと言われてお悩みの方が多くいらっしゃいます。通常、肉眼で根管治療を行う際には、歯の中にある根管が非常に小さく、暗く、複雑な形状をしているため、従来の治療ではレントゲン写真を見て感覚と経験に頼ることが一般的であり、その結果、歯を抜くことが必要とされることがありました。
しかし、当院ではマイクロスコープを用いた精密な根管治療を行っており、これにより小さな根管でも明るく拡大された視野で治療が行えます。そのため、歯を抜かずに根管治療を行うことができるケースが多く存在します。
歯髄温存治療
当院では、歯髄温存治療にも取り組んでおります。歯髄温存治療は、歯の神経(歯髄)を摘出することなく、歯の神経に感染している部分だけを取り除き、なるべく歯の神経を保持する治療方法です。むし歯の治療中に、歯の神経(歯髄)が露出してしまった場合でも、ただちに神経を抜く決定を下すのではなく、感染の進行を診察・診断し、MTAセメントを使用して歯の寿命を延ばす試みを行います。
MTAセメントとは
MTAセメントは、Mineral Trioxide Aggregateの頭文字をとった名前で、1993年にアメリカのロマリンダ大学Dr. Mahmoud Torabinejadらによって開発された歯科用セメントです。このセメントは、ケイ酸三カルシウム、ケイ酸二カルシウム、酸化ビスマス、石膏などが主な成分で構成されており、強アルカリ性(PH12)であり、強力な殺菌作用を持ちます。また、水分の多い状態である口腔内でも硬化する特性を有しています。日本では2007年に発売が開始され、多くの臨床ケースで使用され、高い臨床評価を受けています。
歯髄温存治療 | 38,000円 |
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PICK UP!
ラバーダム防湿の有効性
唾液中には多くの細菌が繁殖しているため、唾液や浸出液が治療中に歯の根に侵入すると、感染を広げて治療の結果を悪化させる可能性があります。
ラバーダム防湿法は、治療対象の歯をゴムのシートで隔離し、唾液や浸出液などの細菌が侵入しないようにし、無菌状態で処置を行う方法です。特に、歯の神経が露出したり、歯に穴が開いたりした場合、抗菌作用や生体親和性の高さなどで従来の方法よりも優れているMTAと組み合わせることで、歯髄(神経)の保存にも効果的です。また、子どものむし歯治療では、器具の誤飲などを防ぐのにも役立ちます。
よくある質問
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保険診療では治療に使用できる材料や工程にさまざまな制限があり、自由に材料や治療法を選べません。一方、自費治療では患者さまご自身が治療に使用する材料や治療法を選ぶことができます。さまざまな材料、さまざまな治療法があり、当院ではご要望をお伺いしたうえで、最適な治療法をご提案しています。
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初めて受ける治療はどなたでも不安を感じるものです。当院では、治療前に治療の内容を分かりやすくご説明していますのでご安心ください。ご不安な点や分かりにくい点がございましたら、お気軽にご相談ください。
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精密治療では、患部をしっかり確認しながら、じっくり時間をかけて細部までこだわった治療を行います。治療の内容や難易度によってかかる時間は異なりますが、保険が適用される治療よりも時間はかかります。具体的な治療時間については、事前にお伝えしますのでご安心ください。